お羊雑記 ‐哲学とIT‐

元哲学専攻のIT企業に勤めるうだつの上がらない営業の徒然なる日記

「東京喰種」 それは儚くも美しい物語

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 それに気付けるのもそれを伝えられるのも、喰種の僕だけだ人間の僕だけ

僕が伝えなきゃ・・・僕しかできないんだ!!大羊山です。

 

 少し前になってしまうのですが、東京喰種:reが連載終了しましたね。最近読み終えたので備忘録もかねて感想を書いておこうと思います。

 

 東京喰種を一言で言うと「運命にもてあそばれた無力な少年の儚くも美しい葛藤の物語」といったところでしょうか。自分ではどうしようもない環境に次々と放り込まれ、理不尽な選択を迫られ続ける金木君の成長譚ですね。ただその成長によってみずからが置かれた環境を打破する事は叶わない、なんとも悲しい物語です。ただそこにある美しさは尋常ではなく、金木君の心の描写は優れた文学的な価値を持っていると思わせる作品でした。

東京喰種

あらすじ

 まずは前作です。家族がおらず孤独でしたが、ヒデという大切な親友がいる金木研が突然の事故により、人間を食べる事でしか生きられない喰種(グール)になってしまうというお話でしたね。この物語の肝は喰種が人を食べるというところ以外は全く人間と同じというところだと思います。金木君はそんなグールに徐々に適応していき、人間界にも喰種会にも大切な存在がいるという世界で一人だけの存在になります。自らのことを、唯一両者のことを理解し争いを止められる存在だと自覚するも、力がないことから何もできない自分に苦しみます。徐々に力をつけるも結局何もなす事ができず有馬特等にやられてしまうというお話です。

 感想

 こうやってあらすじを書くとひどい内容になってしまいすね笑。私の文章力がないせいなのですが、、、泣。あらすじは上記で間違ってはないと思いますが、この作品の本分は金木君の内的な心情ではないでしょうか。ジェイソンから拷問を受けながら、人間の時には意識していなかった親に対する孤独感を認識したり、人間と喰種の間で愛を見つけたり、逆に本当は人間も喰種も生きるために仕方なく殺し合っていることに嘆いたりだとか、そこがなんとも儚く書かれていて美しいとすら感じてしまいます。この感じを文章で表したいけど表せないのが歯がゆいです笑。reはまた次書く事にします。それでは!!