お羊雑記 ‐哲学とIT‐

元哲学専攻のIT企業に勤めるうだつの上がらない営業の徒然なる日記

今更「ナルト」に感動した話

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どうも~大羊山 です。

最近、休みをもらい時間ができて、長い本を読もうと思い、何かないかと探していたら、弟にナルトを勧められました。

私はナルトを読んだことがなく、黄色い髪の子供が丸い玉をこちらに向けている印象しかありませんでした笑。

子供が好きそうだなと思いながらも、弟に借りて1巻から読み始めたら、、、

まあぁ面白く、ものの1週間で全巻読み終えてしまいました。

以下感想です。

文学部目線で面白かった部分

一番驚いたのは、これだけ長い物語にもかかわらずメッセージが終始全くぶれていないことです。

といいますのも、ほとんど全ての話が世の中の不条理によって仕方なく悪になってしまった人々を、一番不条理な状況にいたにもかかわらず、どこまでもまっすぐなナルトが更生させていくという構成になっていますよね。

主人公より敵に焦点が当てられ、多くの人を殺すような悪者に読者を共感させ、「善悪」というものの相対性を強調しているように思いました。

この深い内容で子供からあそこまで人気があったのは本当に驚きです。

多くの子供が、この漫画から世の中が勧善懲悪ではないことを潜在的にでも理解するのではないでしょうか。

それを知ることは本当の意味で優しさを知るのにとても重要なことな気がして、この漫画は大きな価値のあるものだと思いました。

残念な点

しかしながら少々残念な点もありました。
最後の忍界対戦の締め括り方が、ナルトとサスケが争う宿命を持っている人の転生先だったってオチは、逃げのような気がしました。

ナルトやサスケの意志は最初から決められたものっていうのは少し萎えてしまました。さらに、ラスボスであり悪の根源がナルトの世界の中の神のような存在であるカグヤというのも世界観が崩れてしまうようで残念でした。

ここまで悪について深い考察をさせられる作品なのに、皆を悪たらしめる存在が人ではない超越的な存在であるという丸投げは最後としては残念でした。

なぜマダラをラスボスにしなかったのかが気になります。

岸本先生に伺いたいところですね笑。

まとめ

けれども、この年になっても何回も泣きそうになりました。本当におもしろかったです。